ALASKA!(夢の大地、夢の海、夢のキング...アラスカへ)

Prologue アラスカへ

デナリ。外は雨。
7月後半の雨のデナリは気温も低く、日本だと初冬くらいだろうか?

外の雨を聴きながら、iphoneに旅の記憶を綴っている。
もちろん、大半は日本に帰ってから、しかも仕事と日常に追われて、合間合間に少しずつ書くことになるだろうけれど、とりあえず、興奮がいまだ続いているアラスカで、デナリのまだ明るい夜のホテルの部屋で書き始める。

成田空港からシアトルへ。約9時間のフライト。
シアトルで米国出張に来ていた吟香と合流し、アラスカ航空でアンカレッジへと向かう。
アラスカ航空では、預け荷物は一つ25ドル取られる。
シアトルからアンカレッジまで約2時間半。
同じアメリカといっても、間にカナダを挟むんだもんなぁ。

アラスカへの旅のきっかけは、まずは野田知佑さん。そして故、星野道夫さん。
野田さんはご存知の方はご存知のとおり、カヌーイストであり、紀行記を著す作家で、かなり古いけれど、有名な著作は「ユーコン漂流」だろう。
この作品から野田さんの著作にはまってカヌーを始めたり、そしてアラスカへ、ユーコン川へ向かった方もいるだろうと思う。
僕の友達の南紀のsomeさんは、ファルトボート…組み立て式の布張りのカヌー…を買って、ユーコンならぬ熊野川を降った口だ。

僕はカヌーこそ買わなかったけれど、野田さんの作品からアラスカへの憧れを強くした。
そして、星野さんの著作を読み始めて、その想いは強烈になった。ノーザンライツ。まだ読まれていない方は是非。

カナダを今回は飛び越えた。けれど、カナダ、バンクーバーにも強烈な憧れがある。
釣りキチ三平のストーリーの中でもサーモンダービー編は一番好きで、いつかカナダでキングサーモンを釣りたい…これは子供のころからの漠然とした、でも強い夢になっていた。

キングサーモン。なんと心惹かれる「言葉」だろう。
サーモンすら釣ることはない生活であり、釣り人生ではあったけれど、それでもいつかはキングを!と思っていた。

歳を取った。
仕事も忙しくはあるけれど、まぁ、休んで休めないことはない。
お金も漸く自分に掛けることができるようになった。50にもまだ2年ほど届かない僕の年齢としては、このことは、ある意味幸せなことかな?とも思う。

東北や熊本の震災、そんなに年代も違わないのに病を拾って先に逝ってしまった友達…何が起こるか解らないから、やれるときに、自分がやるべきだと思ったことは実行しようと、近年強く思っていて、それが、年に2度ほどの海外旅行につながったり、頻繁な温泉巡りにつながったり、南紀のsomeさんを訪ねることにつながったり…

アラスカ。実は一年近く前から計画して、早目早目に手配を始めた。シアトルまでは例によってANAの特典航空券。アラスカ航空はスターアライアンスではないので自腹。
それと夏のアラスカ鉄道やデナリのホテルは早目に抑えておかないといけないようだ。

アラスカに行くなら夢をみよう。

キング…

最初はアラスカ現地ツアーを企画している、HAIしろくまツアーズに相談して、予約直前まで進めたのだけれど…よく聞いてみたら、しろくまさんでは、1日だけのサーモン釣りアクティビティは川のボートでのトローリングとか…
なんだそれは?
俺がやりたいのはそんな釣りではないぞ?

確かに三平のストーリーはボート…海だけど…で釣っているけれど、トローリングって、それ、船頭任せでヒットしたらやり取りするだけじゃないのか?

いや、違う。そういうのではなくて、ルアーやフライ…生き餌でもいいけれど…あくまで、自分で釣りたいのだ。
…そう伝えると、なら、海でハリバット…大ヒラメ…は如何?とか。
だから、キングダメでもいいから、サーモンを川で自分で釣りたいの!!

どうにもこの気持ちが伝わらず、しろくまさんにはアラスカ鉄道の手配だけお願いした。
ちなみにしろくまさんは非常に丁寧な対応を日本語でしてくれるし、アンカレッジに拠点あるし、よいショップだと思います。情報量も多いし。

けれど、この気持ちは釣り師にしか解らないんだろうな?と、ちょっと残念な気持ちになった。

そこから、改めて必死になってネットで1日だけのサーモン釣行アクティビティを提供してくれるところを探した。
でも、日本のサービスでは、複数日で、釣りだけのパッケージになっているものしかない。
吟香との旅行なのだから、一週間、釣りだけ…という訳にもいかないし、僕だって折角アラスカまでいくなら、他のことも経験したい。

執念深くネットを彷徨って、Shilverfinというガイドフィッシングの日本語のサイトを見つけた。
後になって聞いたところでは、このshilverfinの代表…といっても1人でやっておられるのだけれど…のGaryさんと数奇な?縁でアラスカの釣り場で知り合った松本さんという方が日本語対応をされているとのこと。松本さんはフライフィッシングがやりたくてアラスカに渡り、延々と釣り場に通い続けて、Garyさんと心通じて、Gary家に住み込みでガイドを手伝っていたことがあるとか。
…もちろん、こんな話を僕が聞ける訳はなくて、吟香がたくさんGaryさんと話をして聞いたもの。言葉が出来るって、ほんと、素晴らしい。

shilverfinにメールで問い合わせ(もちろん日本語で)したところ、松本さんから親身な返信をもらい、ようやく理解してもらえる人に会えた!と大喜びした。
早速予約して、予約金の半金の振り込みも終えて、Garyさんから来た英語のメールには吟香の添削で対応したりして、そしてそれから9ヶ月ほど過ぎた。

そして、アラスカに僕は来て、想像以上の体験をして、心からアラスカが好きになっている。

そんなところから、アラスカ編、書き始める。

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